今回は壁の内側部分の工程をご紹介します。
前回木工事で下地を作ると言いましたが、その工程の中で
防音や断熱に必要な作業を行っていきます。
赤い丸で囲んだ部分のもこもこした黄色い物体は「グラスロンウール」です。
吸音・遮音補強、断熱補強に用いられる材料です。
その上からPB(プラスターボード)を貼った状態が下の写真です。
赤い矢印が指しているのが、PBです。
PBとは、石膏やドロマイト(苦灰石)、石灰などを材料にして
板状にしたものを芯材にし、その両側と側面をボード用紙で覆ったものです。
丈夫で断熱・遮音性に優れているという特性があり、壁の下地材として使用されます。
実は、最初の写真のグラスロンウールの下にもPBが貼ってあります。
こちらは2枚目にはったPBの上から「遮音シート」を貼ったところです。
さらにその上にPBを貼り付けた状態が上の写真になります。
壁
↓
グラスロンウール
↓
PB
↓
遮音シート
↓
PB
・・・という4層構造になっているんですね。
実は「防音」するための具体的な対策が「遮音」と「吸音」です。
「遮音」は音を跳ね返し反響させることで、「吸音」は音を取り込み、吸収する
ことでそれぞれ「防音」します。
つまり、防音対策や防音素材と言われるものは、遮音・吸音を機能させる
対策や素材のことを指すんですね。
これらの素材を組み合わせることで、防音対策を行っているということになります。
万全な防音対策を行うということは、実はものすごく難易度の高いことで、
弊社の社長も現場監督も、熟考されていることが多々あります。
施主様が求めている防音効果がどこまでのものなのか、それを実現するには
どのような構造にし、どのような素材を使うか、もちろん費用対効果も
考慮しなくてはいけません。
弊社では、施主様が完成後の建物で生活をし始めた時に、希望通りの生活を
おくれるかどうかということを念頭に置きつつ、予算と相談しながら
それぞれの現場を進めていっております。
施主様は遠慮なく、希望や疑問があれば、社長や現場監督に早めにご相談くださいね。