乾燥材について


『木は乾燥しないと使えない』
これは、まったく当たり前の事実です。
ですが、これを無垢材に当てはめ、自然乾燥のみで供給するとなると時間・コストの点からなかなか容易ではありません。
自然素材の住まいづくりを望む人達に、もっと気軽に手の届くコストで「無垢材」を供給できるよう、徳島すぎの家のでは構造材を加工する前に人工乾燥を行っています。
人工乾燥のメリットは、一定の日数でほぼ完璧といえるほどの乾燥木材に仕上げられることです。
『徳島すぎの家』をしっかり支える、梁や桁、柱などの構造材。
高品質の素材を安定供給するため、人工乾燥の技術は大きく役立っています。

 


葉枯らし乾燥(天然乾燥)

伐採した木を枝葉を付けたまま林内に2~4ヶ月放置し、葉からも蒸散作用により含水率を低下させる乾燥方法です。
強度的な粘りがあり、木の割れ、反り、狂いが抑えられる上に、色艶がよくなります。
一般的な天然乾燥では含水率30%程度が目安となります。乾燥工程に時間・手間が多くかかり、乾燥コストは高くなりますが、木材に負担の少ない乾燥方法です。


低温蒸気乾燥(人工乾燥)

低温乾燥は45〜60℃以下の煮沸蒸気の炉の中で行います。
建築横架材の乾燥日数は、約15〜20日間。
含水計測定で含水率20%の乾燥に仕上げています。『徳島すぎの家』で使われる構造材は、天然乾燥材を低温乾燥した材を多く使用しています。乾燥コスト、木材の乾燥負担とも両立する乾燥方法を多く使用しています。


高温蒸気乾燥(人工乾燥)

高温乾燥は蒸気が100〜120℃以下の密閉炉の中で5日間、重量測定による乾燥率12%の状態になるまで乾燥させます。
この数字は『芯から乾いている木材』に仕上がっていることを示しています。天然乾燥では到達できない含水率まで短い期間で乾燥することができますが、天然乾燥と比較して木材への負担は大きくなります。
人工乾燥の中では最も多くの燃料が必要となり、乾燥コストは低温乾燥より高価となります。

 


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