K様邸新築工事㉙

火打梁(ひうちはり)のご紹介です。

天井部分の四隅のところに、斜め方向にかかっている梁のことを「火打梁(ひうちはり)」といいます。

台風や地震などの災害で水平方向にかかる力による変形を防止し、建物の補強をする役割を果たしています。

なぜ 火打(ひうち)というのか気になって調べてみました。

マッチのなかった時代、鋼鉄片に石英などの石片を打ち付けことによって出た火花を火口(ほくち)と称する黄麻(おうま)にアルコールを染み込ませたものに移して火をつけていました。この打ちつけていた方の石を火打石、鋼鉄片を火打金といい、火打石の形状が鋭角で三角形の形をしていることから、四隅にできた三角形のところに架ける梁ということで「火打梁」と呼ぶようになったそうです。(諸説あり)

もともとは木造建築の構造を補強する部材ですので、天井板を張ってしまうと見えなくなりますが、K様邸では、吹抜けになっている箇所では、あえてデザインのひとつとしてこの火打梁を露しにしています。

上の写真はどちらも天井の高さは同じですが、吹抜けを見上げた時にこの火打梁があることで、天井の高さが強調され、一層高く感じられるような気がします。

建物を補強する役割とおしゃれなデザイン性も持つ「火打梁」のご紹介でした。